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.政治  投稿日:2019/1/20

「自分の足で立つ国創りを」政治ジャーナリスト細川珠生氏


「細川珠生のモーニングトーク」2018年1月5日放送

細川珠生(政治ジャーナリスト)

Japan In-depth編集部(石田桃子)

【まとめ】

・2019年、皇室、改憲論議、日本社会のグローバル化等において大きな変化の年に。

・外交・防衛において、米に追従する姿勢を改める節目の年にすべき。

・平成=停滞の時代の終わりを契機に、現状に満足せず時代の変化に先駆ける姿勢へ。

 

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て見ることができません。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=43778でお読み下さい。】

 

2019年年最初の「細川珠生のモーニングトーク」は、Japan In-depth編集長の安倍宏行氏が、番組アンカーの政治ジャーナリスト細川珠生氏に、新年の展望を聞いた。

今年最大の出来事は、天皇陛下の御退位と、新元号の制定だ。細川氏は「天皇陛下御退位」に際して、皇室がどのように変わっていくのか、関心があると述べた。

安倍氏は、2018年を振り返りつつ、細川氏に今年の展望を聞いた。まず国際関係について安倍氏は「日本にとって米中の対立が北朝鮮問題も絡んで無視できないものになっている」と述べ、細川氏の考えを聞いた。

細川氏は、日米関係について、「トランプ米大統領の物議を醸す言動と政権の人事的混乱が、アメリカに安全保障面で依存する日本にとって不安要因となっている。」と指摘。その上で、「改元の節目を迎える今年、日本は外交・防衛において、アメリカに追従するだけではない独自の考え方を確立し、自分の足で立つ国創りの第一歩を踏み出すべき」と述べた。

次に安倍氏は、憲法改正論議について取り上げた。細川氏は、「国民に理解を促し、自民党案の不備を正すために議論すべきだ。」と述べ、国会における議論を停滞させず前に進めるべきだとの考えを示した。又、「全員出席を開会の条件とする憲法審査会の慣習を廃すべきだ。」とも述べた。憲法9条改正の是非をめぐる議論については、「改憲のポイントは9条にある。」と述べて、改憲に9条改正は必要との考えを示した。さらに、「前文から変えるべきとの考えには同意するが、時間がかかる。自民党案は9条改正も含んではいるが不十分。」とも述べた。

安倍氏は、2019年4月に行われる、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて以来はじめての統一地方選挙に言及した。細川氏は、全国の18~19歳がまんべんなく選挙権を行使する節目の選挙として注目しながらも、「候補者が掲げる政策が、選挙向けの場当たり的なものなのか、本当に必要なものなのか、有権者に判断力が求められる」と述べ、若者が政治に対する意識を高める必要があるとの考えを示した。

安倍氏は、昨年の豊洲市場開場、来年に控えた東京オリンピックに触れ、「小池都政の真価が問われる年になる」と述べた。

▲写真 ©Japan In-depth編集部

細川氏は、「外国人対応の街づくりは東京だけでなく全国に必要」と指摘し、「オリンピックを契機に東京で(外国人対応を)実現し、全国で観光客や外国人労働者を受け入れるモデルとなればよい。」と述べた。

細川氏は、平成30年間を振り返り、「平成は戦争がなく平和だったが、その一方停滞の時代でもあった」と述べた。平成元年の冷戦終結以降不透明なままの米露関係や、平成元年の流行語大賞「セクハラ」がいまだに社会問題になり続けていることを挙げた。

▲写真 ©Japan In-depth編集部

また、日本が新しい時代を迎えるにあたって、「伝統が伝統を壊すことかあってはならない。」との考えを述べた。日本は、独自の長い歴史と伝統文化を大切にすべきであるが、現状に満足せず、世界の情勢の変化に先駆ける意識を持ち続けるべきだとした。安倍氏も、「古い体質や思考の打破が、新しい時代の日本を形作る。」と述べて細川氏に同意した。最後に細川氏は、「新しいことが起きるわくわくした年にしたい。」と新年に期待を述べて、2019年最初の放送を締めくくった。

(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2018年1月5日放送の要約です)

 

「細川珠生のモーニングトーク」

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分

ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php

細川珠生公式HP http://hosokawatamao.com/

細川珠生ブログ http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/

トップ写真:©Japan In-depth編集部


この記事を書いた人
細川珠生政治ジャーナリスト

1991年聖心女子大学卒。米・ペパーダイン大学政治学部留学。1995年「娘のいいぶん~ガンコ親父にうまく育てられる法」で第15回日本文芸大賞女流文学新人賞受賞。「細川珠生のモーニングトーク」(ラジオ日本、毎土7時5分)は現在放送20年目。2004年~2011年まで品川区教育委員。文部科学省、国土交通省、警察庁等の審議会等委員を歴任。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。著書「自治体の挑戦」他多数。日本舞踊岩井流師範。熊本藩主・細川家の末裔。カトリック信者で洗礼名はガラシャ。政治評論家・故・細川隆一郎は父、故・細川隆元は大叔父。

細川珠生

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