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.政治  投稿日:2020/9/14

「皮膚感覚で政策打てるのは石破氏」齋藤健衆議院議員


細川珠生(政治ジャーナリスト)

「細川珠生モーニングトーク」2020年9月12日放送

Japan In-depth編集部(油井彩姫)

【まとめ】

・石破氏は、数年間地方を回り、多くの国民の話を聞いた。

・「皮膚感覚」で政策を打つことが出来るのは石破氏。

・石破氏は、安倍政権の至らなかった部分を正すことができる。

 

今週は、衆議院議員で元農林水産大臣の齋藤健氏をゲストに、自民党総裁選について、政治ジャーナリストの細川珠生が話を聞いた。

齋藤氏は、“石破派”、水月会のメンバーであり、石破氏の推薦人にもなっている。はじめに細川氏は、齋藤氏が石破氏を推す理由を聞いた。

齋藤氏は、今回は自民党の総裁選であることから、3人の候補の中で根本的に政策が違うということはない、としつつ、着目すべきは石破氏の「皮膚感覚」だと述べた。「この数年間地域を周り、多くの国民と直接接触して意見を聞き、そういったものを蓄積してきた。コロナで皆さんが苦しんでいる中で、皮膚感覚で政策を打てるのは3人の中で石破氏だ」と述べ、石破氏の地方に寄り添った政治姿勢を評価した。

また齋藤氏は「安倍政権は大変よくやってきたが、負の側面がなかったかと言うとそうではなかった」と述べ、「森友学園問題」や「黒川検事長問題」、それに「桜を見る会問題」など、様々な問題で国民に対する説明が不十分だったことを示唆した。その上で、「その負の側面を正して改革できる人は石破氏だ」と述べた。

次に細川氏は、「今回の総裁選では、党員投票をせず、県連で予備選を導入しているところがほとんどだが、地方の隅々の意見を吸い上げるような皮膚感覚の総裁選になっていない」と述べ、安倍政権の官邸運営、党運営についての評価を齋藤氏に聞いた。

これに対し齋藤氏は、「党員投票を行わないのは問題だ」と明言し、行わない理由について疑問を呈した。

「突然総理が辞めるというのはいつ起こるか分からない。IT化が進む現代において、党員名簿を準備しておくことは最低限必要だ。コロナ禍ではあるが、名簿確定に(党側が言うように)仮に2か月かかるならば、そういう状況は早急に解消し、次に何かがあった際に、党員の意見を聞けるように準備をしておく必要がある」と述べた。

また、官邸主導に関しては、齋藤氏は「基本的に官邸主導であるべき」と述べ、「これから日本は、財政の厳しさを鑑みると、国民にとって厳しいこともやっていかなければいけない」と述べ、その為にも官邸主導が必要だとした。

▲写真 齋藤健衆議院議員 ⒸJapan In-depth編集部

さらに細川氏が、石破氏の政策と、岸田氏、菅氏の政策との決定的な違いとは何かと聞くと、斎藤氏は、「個々の政策について大きな違いはない」と述べた上で、「安倍政権には、公文書の件をはじめ、至らなかった点が7年8か月の中で積み重なっている。そういった部分を問題視してきちんと直していくことができるのは、3人の中では安倍政権と距離のあった石破氏が適任なのではないか」と述べた。

次に細川氏は、石破氏の掲げる「みんなのスマート農林水産業」という政策について聞いた。

これに対し齋藤氏は、「現在、農業の現場でも新しいAIやITなどの技術進歩が、付加価値の高い農産物を作ることにつながる。農林水産業の将来にとって重要な局面だ」と述べた上で、具体的には、効率的な収穫を得るためのドローンによる農薬散布などの技術を、「スマート農林水産業」の例として紹介した。

細川氏は、「担い手不足とか、食の安全とか、自給率を高めるという意味で、生産性向上は非常に重要なポイントになる」と述べ、農林水産業のデジタルトランスフォーメーションとしてこの政策を評価した。

最後に細川氏は外交について、「米中関係の緊張が高まっている中で、アメリカ、そして中国との外交をどう考えるか」と聞いた。

齋藤氏は、「日米が基軸ということで外交を展開していかなくてはいけない」とした上で、中国の軍事的脅威が現実的なものになっていることについて言及し、「今まで以上に日米関係を強化していかなくてはいけない」と強調した。

その一方で、貿易で世界のルールを無視するようなアメリカの行動を指摘し、「おかしなものはおかしいと言う日本でなければいけない」と述べた。また、「日本はアジアに主軸を置いて生きていくしかない。アジアの国々とも連携を深めていくことが必要だ」と述べた。

総裁選は14日に迫っている。細川氏は、政策を国民に知ってもらう機会を引き続き作って欲しい、と結んだ。

(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2020年9月12日放送の要約です)

 

「細川珠生のモーニングトーク」

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分〜7時20分

ラジオ日本公式HP http://www.jorf.co.jp/index.php

細川珠生公式HP       http://hosokawatamao.com/

細川珠生ブログ   http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/

トップ写真:齋藤健衆議院議員 ⒸJapan In-depth編集部


この記事を書いた人
細川珠生政治ジャーナリスト

1991年聖心女子大学卒。米・ペパーダイン大学政治学部留学。1995年「娘のいいぶん~ガンコ親父にうまく育てられる法」で第15回日本文芸大賞女流文学新人賞受賞。「細川珠生のモーニングトーク」(ラジオ日本、毎土7時5分)は現在放送20年目。2004年~2011年まで品川区教育委員。文部科学省、国土交通省、警察庁等の審議会等委員を歴任。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。著書「自治体の挑戦」他多数。日本舞踊岩井流師範。熊本藩主・細川家の末裔。カトリック信者で洗礼名はガラシャ。政治評論家・故・細川隆一郎は父、故・細川隆元は大叔父。

細川珠生

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