.政治  投稿日:2018/8/11

「アベノミクスの効果、検証を」 石破茂衆議院議員

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「細川珠生のモーニングトーク」2018年8月4日放送

細川珠生(政治ジャーナリスト)

Japan In-depth 編集部(井上紗希)

【まとめ】

・一人一人が豊かさを実感できることが大切。

・日本が続くために、勤勉とは別の価値観が必要。

・中学生に分からない政策は政策に値しない

 

9月に自民党総裁選挙を控えている中、国会も最終盤。自民党・衆議院議員の石破茂氏をゲストに迎え、政治ジャーナリストの細川珠生氏が心境を聞いた。(インタビューは2018年7月13日時点)

 

■ 総裁選への心境

細川氏が「自民党総裁選挙を控え、国会も最終盤となる中で、今の石破氏の心境はどうなのか」と問うと、石破氏は「自分の主義・信条として、大臣、幹事長、政調会長など、閣僚や3役のときは(総裁選には)出馬しない、というのが私の考え。」と述べた。内閣に入ったり自民党執行部となったり、中枢で政権を支えるのは、総裁と同じ責任である。その責任を負っていながら総裁になるというのは「私の中では自己矛盾」だと述べ、3年前の総裁選に出馬しなかった理由を明らかにした。

3年前の総裁選は無投票で安倍首相が再選された。石破氏は「自民党はいかにあるべきか、日本はいかにあるべきか、という議論が6年間行われていないことは決していいことだと思わない。」と述べた。そして自民党・日本がどうあるべきかという論争は、国民にわかる形でフェアに行われるべきだとの考えを示した。

 

■ 持続可能な経済政策

細川氏が、安倍政権ではできなかった政策、やらなかった政策を含めて、石破氏の考えているこの国づくりの政策、安倍政権と違う点は何か、と問うと、石破氏は、アベノミクスの成果は素晴らしいと評価した上で、「10年先20年先それは本当に続くのか。」「大胆な金融緩和はいつまでもどこまでもできるわけではない」と述べ、政府・日銀の超緩和政策の見直しの可能性に言及した。

また、一番大事なのは実質賃金=手取りだとし「実質賃金が上がらないと、個人消費が上がらない、個人消費が上がらないと、経済が良くならない。」と述べ、「一人一人が豊かさを実感ができること。」が大切であると述べ、賃上げが不十分との考えを示した。

ポストリーマンや就職氷河期の人々の非正規雇用、独身率の高さなど新しいクラスの問題やシングルマザーの人々の所得の低さなどが社会問題化している。石破氏は(アベノミクスによる)大企業の史上空前の利益はいつまでも続くのかと懸念を示した。「そこから取り残された人たちはいないか、これは本当に日本経済の力なのか、問うていかなければならない。」と述べ、アベノミクス効果の検証が必要だとの考えを示した。

日本の人口は後80年で半分になると言われている。石破氏は労働者の数が減る中で、経済を維持する為には「 一人一人のスキルを上げていくこと」が大切だとした。

また「より良いものをより安く」という日本の価値観の問題をあげた。人口が減っていく中で、「より良いものをより安く」という考えでは、「ちっとも豊かにならない。より良いものにより高い価値をつけて売ることは、政府ができることではない。」と述べ、企業が商品やサービスの付加価値を高め、小売価格に反映させていくことが重要だとの考えを示した。それに加え「経済を上げていこうと思ったらば、勤勉とは別の価値観が必要」で「それを政府が語らなくてはいけない。」と述べた。

 

■ 医療制度

日本は保険証が一枚あれば、誰でも医者に診てらうことができる。この国民皆保険制度ができた当時は、結核などが保険の対象だった。しかし現代は、生活習慣病、癌など治療したからといって必ず治るわけではない病気が大半である。そのような状況の中では、「(病気に)ならないためにどうするのか、医療のあり方を変える。」ことが必要だとし、「そこから財源が出てくる。」と述べ、予防医療の推進により、医療費を削減することが有効だとの考えを示した。

 

■ 日本の将来に責任を持つ政治

細川氏は石破氏の考えを聞き、「30年後、50年後にこの国が一体どうなっているのかというところに責任を持つ政治」をしたいという気持ちが伝わったと述べた。また細川氏は、石破氏の著書である『政策至上主義』(新潮新書)は中学生でもわかるように書かれていると述べた上で、「中学生こそが30年後の日本社会の中心になる。そして彼らが3年後、4年後、有権者になる。中学生にもわかるように国の目指す方向性を打ち出すのは大変いいことだ。」と 述べた。石破氏も「 中学生にわかってもらえない政策は政策に値しない」と締めくくった。

(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2018年8月4日放送の要約です)

 

「細川珠生のモーニングトーク」

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分

ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php

細川珠生公式HP http://hosokawatamao.com/

細川珠生ブログ  http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/

トップ画像:自民党衆議院議員 石破茂氏 ©Japan In-depth編集部

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この記事を書いた人
細川珠生政治ジャーナリスト

1991年聖心女子大学卒。米・ペパーダイン大学政治学部留学。1995年「娘のいいぶん~ガンコ親父にうまく育てられる法」で第15回日本文芸大賞女流文学新人賞受賞。「細川珠生のモーニングトーク」(ラジオ日本、毎土7時5分)は現在放送20年目。2004年~2011年まで品川区教育委員。文部科学省、国土交通省、警察庁等の審議会等委員を歴任。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。著書「自治体の挑戦」他多数。日本舞踊岩井流師範。熊本藩主・細川家の末裔。カトリック信者で洗礼名はガラシャ。政治評論家・故・細川隆一郎は父、故・細川隆元は大叔父。

細川珠生

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