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.社会  投稿日:2021/5/21

米軍に協力してもらえないの?(ワクチン接種その2)【菅政権に問う】


西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)

【まとめ】

・ワクチン接種1日100万回ペースを目標に24日から大規模接種開始。

・米筆頭に各国は思い切った施策でハイペースに接種を進めている。

・日本も「特例」として米軍医療関係者に協力依頼すべきでは。

 

防衛省・自衛隊は新型コロナウイルスワクチンの接種に係る大規模接種センターを24日から運営開始する。頑張ってもらいたいものだ。

菅政権はワクチン接種の目標を1日100万回ペースの接種としているが、7月末までに完了するためにもさらに迅速な対応をお願いしたい。楽天の三木谷さんが「国立競技場は大量接種会場に」と素晴らしい提言をしているし、会場と接種者を増やすことは必須であろう。

私も前回、海外のように、医学生、薬剤師、薬学生、獣医師、看護学生、理学療法士、放射線技師、救急隊員、消防士でも打てるような規制緩和を提言した。もちろん、政府も規制緩和を検討してくれているのは知っている。

■ アメリカでは当初、本人接種も想定されたようだ

それにしてもアメリカの状況は驚きである。7月4日までに成人の7割ということが目標らしい。ワクチン不信のアメリカ国民もいるので、この数字は驚愕である。今では、スタジアム、アリーナ、コンベンションセンターなど大規模会場での集団接種をしている。中南米からのワクチンツアーもあるそうだ。

当初アメリカでは本来個人で打ってもいいということも検討されたらしい。しかし、オピオイド問題もありさすがに注射器を配るのはさすがにダメ・・・ということになったが、それほど、ワクチン接種を増やすことを徹底的に進めていた。

その他の国も比較的色々な手を打っている。星良孝さんによると「イスラエル、イタリア、英国、ドイツでは、スタジアム、アリーナ、スケートリンク、大聖堂、町の広場、博物館などに集団予防接種会場を設置している」そうだ。

▲写真 バスを利用したワクチン接種会場(イギリス 2021年5月18日) 出典:Christopher Furlong/Getty Images

■ワクチン接種にアメリカ軍に協力してもらえないか?

さて、沖縄県に緊急事態宣言を発令する方向になった。沖縄の状況は厳しいのだから妥当なところだろう。

▲図 【参照】【都道府県別】人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推移/札幌医科大学医学部 附属フロンティア医学研究所 ゲノム医科学部門HP

そこで提言したい。アメリカ軍に協力をお願いすることはできないのか?

アメリカ軍基地は広大だし、医療関係者もそれなりにいる。資料がないので計算できなかったが、軍医、看護師を含めたら結構な人数になるのではないか。25000人近くも軍人がいるのだから、それなりに軍医、看護師はいるだろう。ちなみに参考だが自衛隊は247154人(沖縄在留アメリカ軍の10倍くらい)のうち軍医は1176人(陸上自衛隊で779人、海上自衛隊で225人、航空自衛隊で172人)、看護師1000人の2176人くらいとなる。

▲図 【参考】沖縄県HP

たしかに「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(日米地位協定)」をみても、該当しないこと、そんな提案が無理筋なことはわかる。

だからこそ、法的には「特例」でできないのだろうか?東日本大震災の時は結構協力してもらえたよね?と思うのだ。

■危機!なのでしょ?

インド変異種の情報を見ていても、1日に40万人もの新規感染者が出ているというレベル。沖縄県、ならびにアメリカ軍基地がある地域はアメリカ軍にも手伝ってもらえるよう動けないだろうか。少し余裕がある政治家の人たち、今こそ動いてください。

タレントのパックンさんが「今ネックとなっている過程は全部事前に整えるために十分時間があったはず。なんでできていないんだろう。」とぼやいたように、国民も同じ感情を共有している。だからこそ、リカバーする秘策としてアメリカ軍に協力してもらう。菅政権に期待したい。

トップ写真:沖縄米軍基地にてワクチン接種を受けるアメリカ海兵隊員 出典:Carl Court/Getty Images




この記事を書いた人
西村健人材育成コンサルタント/未来学者

NPO法人日本公共利益研究所(JIPII:ジピー)代表、ターンアラウンド研究所共同代表・人財育成コンサルタント、事業創造大学院大学国際公共政策研究所研究員・ディレクターなど。


慶應義塾大学院修了後、アクセンチュア株式会社入社。その後、株式会社日本能率協会コンサルティング(JMAC)にて地方自治体の行財政改革、行政評価や人事評価の導入・運用、業務改善を支援。独立後、組織改革、人材育成コンサルティング、政策分析、メディア企画、ソーシャル・イノベーション活動を進めている。


専門は、公共政策と社会心理。近年は、中国の先端技術、世界のスマートシティ、人工知能などテクノロジーと社会への影響、個人情報保護と民主主義の在り方、企業の利益相反、健康医療・福祉政策などをテーマに研究や執筆を進めている。

西村健

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