.社会  投稿日:2014/7/31

[為末大]<日本人の範疇>僕が期待をしているのは東京五輪でハーフや見た目が外国人の方が活躍する事

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為末大(スポーツコメンテーター・(株)R.project取締役)

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インターハイ等を見ていても両親の国籍が違う選手が随分活躍するようになっている。

あと6年後の東京五輪の頃には彼らは22~24才辺りだから、おそらく代表選手にはハーフの選手が増えるだろう。これがとても面白いと感じている。

一般的には日本人が『日本人』という時の定義は狭い。20歳までメキシコで育ったメキシコ人が国籍を変えて日本人になる。でも、こういう人の事を日本人は『日本人』とはあまり呼ばない。『日本人』は日本で生まれ育ち、日本ぽい顔をしている人の事だと思われている事が多い。

日本がこれから抱える問題の一つに労働人口の減少、少子高齢化がある。1億人を保つと政府は発表しているけれど、おそらくそれは難しい。いくら少子化対策をしても限界があって、移民政策もその選択肢の一つだろうと思う。

昔テレビ番組で政治家の方が来られた時にふと移民の話をしたら、一斉に皆さん口を閉ざした事がある。後から聞いたけれど移民の話はタブーで、それを議論してしまうと選挙に落ちるのだという。しかし、ここまで来るともう逃げられなくなって議論が始まっているらしい。

僕が密かに期待をしているのは、東京五輪でハーフもしくは見た目は外国人の方が活躍する事。一瞬みんな戸惑ったとしても彼らが日本語でインタビューに受け答えしているのを見た時に、日本人の中の、『日本人』範囲が広がるのではないかと思っている。

日本代表を応援するという空気の中で、『日本人』という範囲が和らいで広がる。2050年あたりに、そういえば2020年より前は真面目にそんな事気にしてたらしいよ、と言われるようになるのではないかと予想している。

 

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