「消費税も定数削減も賛成含みでディールを」足立康史氏
本稿のポイント
- 足立康史参議院議員は、飲食料品の消費税率引き下げと衆議院議員の定数削減について、国民民主党が賛成も選択肢にいれ与党と交渉すべきだと主張した。
- 賛成は自民党や日本維新の会への追随ではなく、制度の修正や国民民主党の政策を実現するための交渉材料だと説明した。
- 国民民主党は与党との協力と野党としての対決の両方を残し、政策実現に踏み込む必要があるとの考えを示した。
国民民主党の足立康史参議院議員は、玉木雄一郎氏が代表選で三選した翌日、Japan In-depthのライブ配信に出演し、秋の臨時国会で焦点となる飲食料品の消費税率引き下げと衆議院議員の定数削減について、「両方とも賛成でディールしたらいい」と述べた。反対してきた法案に、なぜ賛成含みで臨むのか。取引が成立しなければ、何をするのか。足立氏が語ったのは、法案の賛否だけではない。与党から「何をしてくるか分からない」と恐れられる政党になるために、国民民主党に何が足りないのか。その本音に踏み込んだ。
本編動画はこちら 【緊急LIVE】玉木三選!国民民主党はどこへ向かう? 猟犬やすすが今夜も吠える! 国民民主党足立康史参議院議員 2026年9月7日(月)18:00~
二つの大玉」に賛成含みで臨む
足立氏は、飲食料品の消費税率引き下げと議員定数削減を、臨時国会における「二つの大玉」と表現した。
その上で、「来る臨時国会においても、二つの大玉ですよ。消費税と定数と。両方とも賛成でディールしたらいいんですよ」と述べた。
政府側で検討されているのは、飲食料品の消費税率を1%に引き下げ、残る1%相当を給付することで実質的な負担ゼロを目指す案だ。国民民主党は、制度が複雑で給付付き税額控除への移行にもつながらないとして、所得税・住民税の減税や社会保険料還付を組み合わせる案を提示している。
一方、自民党と日本維新の会が提出した衆議院議員の選挙制度改革・定数削減法案は、選挙制度改革について施行後1年以内に法整備が行われなければ、比例代表の定数を45削減し、衆議院の総定数を420とする内容。現在は閉会中審査となっている。
賛成は「維新に従うことではない」
足立氏は、賛成すること自体が自民党や維新への追随を意味するわけではないと強調した。
「賛成するっていうのは、維新の会に従うということじゃない」と述べ、自民、維新、官邸の間に意見の違いがあるなら、国民民主党も交渉に加わるべきだと指摘。「政府与党でガタガタやっているところに入っていけ」「そこに入っていって、我が党の本来もっと合理的で公正公平な、あるいは迅速にできる制度を打ち込んでいったらいい」と語った。
飲食料品の消費税率引き下げについても、国民民主党が賛成することで、給付や負担軽減をより早く国民に届けられる制度に修正できるのであれば、評価につながるとの考えを示した。
足立氏は自身の立場を「私はディール派」と明言。党内でも議員定数削減に賛成すべきだと主張していることを明らかにした。
交渉できなければ「喧嘩したらいい」
足立氏が提案するのは、与党との協力に軸足を固定することではない。
国民民主党には、自民党と交渉しながら政策実現を図る道と、野党として政権を監視し、対決する道があると説明。「両方に張るのは当たり前だ」として、現段階でどちらか一方に決める必要はないとの認識を示した。
その一方で、党の現状については「踏み込みが足りない」とも指摘。「議員定数も消費税も、賛成含みでディールした方がいい。それができなかったら喧嘩したらいい」と述べ、交渉が成立しなければ、一転して厳しく政府・与党を批判すべきだとした。
足立氏は、与党から「何をしてくるか分からない」と警戒されるほどの交渉力を持つことが、政策実現を掲げる政党には必要だと説いた。配信ではさらに「得体の知れない政党」「恐ろしい政党」という言葉まで使い、現在の国民民主党に欠ける「すごみ」を語っている。なぜ、政策に強いだけでは足りないのか。与党との協力か、野党としての対決かという二者択一を超えた、足立氏の政党観がここに表れている。
「対決より解決」を次の段階へ進められるか
国民民主党はこれまで「対決より解決」を掲げ、政策本位で与党との協議に臨んできた。ただ、足立氏は、良い政策を主張するだけでは不十分であり、法案を動かすための政局的な交渉にも踏み込む必要があるとみる。
飲食料品の消費税率引き下げと議員定数削減は、国民生活と政治制度に直結する重要課題だ。国民民主党が賛否を示すだけでなく、制度修正を勝ち取る交渉主体になれるのか。玉木雄一郎代表の3期目は、「対決より解決」を具体的な成果につなげられるかが問われることになる。
本編動画はこちら 【緊急LIVE】玉木三選!国民民主党はどこへ向かう? 猟犬やすすが今夜も吠える! 国民民主党足立康史参議院議員 2026年9月7日(月)18:00~
本編で語られたその他の論点
今回の配信で足立氏が踏み込んだのは、与党とのディール論だけではない。玉木氏の三選をどう見るのか。なぜ中堅議員は代表選に出なかったのか。党員・サポーターの投票権を巡る混乱をどう総括するのか。足立氏は党内にいながら、執行部、人事、選挙、組織運営の弱点を次々に指摘した。気になる論点から本編を確認してほしい。
- 玉木三選は全面的な「信任」なのか(4分41秒~)
- 「中堅は期待を裏切った」代表選に出なかった議員への苦言(7分28秒~)
- 一部幹部への役職集中をやめ、若手・中堅に任せるべきだ(21分53秒~)
- 投票用紙を巡る混乱は「論外」「20点」/新CRMにも残る懸念(23分39秒~/28分49秒~)
- 比例復活「2回まで」ルールが必要な本当の理由(30分58秒~)
- 「手取りを増やす」は飽きられたのか——足立氏の答え(43分23秒~)
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よくある質問(FAQ)
Q1 足立氏は消費税率引き下げ案に全面的に賛成しているのか
全面的な賛成を表明したわけではない。国民民主党が反対する部分を修正し、より早く国民に負担軽減を届けるため、賛成を交渉材料として使うべきだとの主張である。
Q2 足立氏がいう「ディール」とは何か
法案への賛成を条件に、国民民主党が求める制度修正や政策の採用を与党側に迫る政治交渉を指す。
Q3 国民民主党は与党との連携に向かうのか
足立氏は、与党との交渉と野党としての対決の「両方に張る」べきだとしており、現時点で一方に立場を固定する必要はないとの考えを示している。
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この記事を書いた人
安倍宏行ジャーナリスト/元・フジテレビ報道局 解説委員
1955年東京生まれ。ジャーナリスト。慶応義塾大学経済学部、国際大学大学院卒。
1979年日産自動車入社。海外輸出・事業計画等。
1992年フジテレビ入社。総理官邸等政治経済キャップ、NY支局長、経済部長、ニュースジャパンキャスター、解説委員、BSフジプライムニュース解説キャスター。
2013年ウェブメディア“Japan in-depth”創刊。危機管理コンサルタント、ブランディングコンサルタント。












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