[山田厚俊]【12月2日衆院解散説急浮上】~異例の飯島勲内閣官房参与爆弾発言~
山田厚俊(ジャーナリスト) 「山田厚俊の永田町ミザルイワザルキカザル」
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小泉純一郎元首相の元首相秘書官で、現在は安倍晋三政権で内閣官房参与を務めている飯島勲氏の発言が話題となっている。11月2日、大阪のテレビ番組で「12月2日に衆議院が解散、14日に投開票が行われる」と言ったというのだ。
小渕優子前経産相の「政治とカネ」の問題は、議員辞職に発展する可能性も含まれている。加えて、改造人事の新閣僚は何人もスキャンダルを抱え、政権がグラついていて、いつ解散となっても不思議ではない状態だ。とはいえ、政権中枢の人間が、解散日程を吐露するのは尋常ではない。
飯島氏をよく知る元古参秘書は語る。
「外交など今後の政治日程を見れば、可能性は限りなく低い。加えて、沖縄県知事選で自民党が推薦した現職の仲井真弘多氏が圧勝すれば安倍首相は勝負に出ることも考えられるが、それも望み薄。そんななか、飯島氏が解散を語った背景には、野党へのけん制の意味合いが大きい」
年内の解散総選挙が行われれば、自民党は議席を減らすだろうが、自公政権を揺るがすほど崩れはしないだろうと、元古参秘書は読む。選挙協力態勢が未だ整っていないばかりか、候補者選定さえもままならない野党は、疲弊するだけだと言うのだ。つまり、「野党のホンネは『解散は勘弁してくれ』というもので、ならば足の引っ張り合いは止めて、法案審議をちゃんとしろと、飯島氏は言っている」のだという。
アベノミクスの前進とともに、消費税10%引き上げ問題、原発再稼働問題、北朝鮮の拉致被害者問題など、難問山積状態の現在、政治空白を作る余裕はないのが、正直なところだという。とはいえ、政治に「絶対」はない。あらゆる可能性があり、一寸先は闇だ。
元古参秘書は「安倍首相が破れかぶれで解散する可能性も10%くらいはあるだろうが、それよりまともな国会審議を進めた方が国民のためだ」と語る。与野党ともに、肝に銘じるべきだろう。
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