蓮舫民進党 二重国籍禁止法案に賛成 篠原孝衆議院議員
「細川珠生のモーニングトーク」2016年9月24日放送
細川珠生(政治ジャーナリスト)
Japan In-depth 編集部(坪井映里香)
代表選も終わり、蓮舫新代表の下、新たな体制で臨時国会にのぞむ民進党。篠原孝衆議院議員に今後の民進党を考える。
まず、先日の代表選において問題となった蓮舫新代表の二重国籍問題について篠原氏は、一般の人なら祖国の国籍を捨てたくない人が多いので仕方ない、としつつ「しかし国政をあずかる国会議員はあってはならない。」と述べた。法律の有無ではなく公的な立場であるなら常識であり、ひょっとすると総理になる政治家と、一般国民では違うのではないか、と指摘した。
また、メディアの取材で蓮舫氏が、自分は中国籍と言ったり台湾籍と言ったり、日本に帰化したと言ったり、台湾籍離脱の年齢も18歳と言ったり17歳と言ったり、発言が一貫していなかったことについて、「説明が二転三転していることはよくない、みっともない。」としたうえで、「過去のこと(二重国籍のまま要職を務めていたこと)については深く頭を下げて詫びるべき。」と述べた。
現在、国会議員の二重国籍を禁止する法案が維新の党の中で検討されていることについては、「当然賛成。」と篠原氏は答えた。政治家のモラルの問題だが、対処できないのであれば法律が成立するならぜひ成立させるべき、との考えを明らかにした。
また、新執行部役員の承認のための両院議員総会の欠席者が半分以上であったことについて、二重国籍問題というよりは野田元総理を幹事長に起用したことをはじめとする、蓮舫代表の役員人事に対する党内の不信感が理由なのではないか、と細川氏が指摘。それに対して、「蓮舫代表は新しい世代と言っていながらもっとも古い旧世代の人をひっぱりだしてきたわけですから党内騒然となるのは当然だと思います。」と述べた。
イギリスの元首相、キャメロンもEU離脱を導いたことで政界を引退したように、野田元総理も退くべきだとし、彼が再び民進党の幹事長という表舞台に出ることによって、党内も国民もげんなりしたのではないか、と篠原氏は述べた。5人が争った2012年の自民党総裁選では、選挙で敗れた石破茂氏を幹事長に、石原伸晃氏を環境大臣にと、要職に就けることで自民党は党内融和を図った。「そういう姿勢がわが党では欠けすぎている。これがよくない。代表選を争ったといったって尾をひいてはいけない。」と篠原氏はしながらも、「蓮舫氏をトップに選んで両院議員総会で承認された以上、それに従っていくしかない。(蓮舫新代表を)支えていくしかない。」と述べた。
土井たか子氏以来である、野党第一党の女性代表、蓮舫氏。「新しい民進党」を彼女が率いていくのか。TPP対策特別委員会の筆頭理事に就任した篠原氏を含め、党内融和を進めると共に、求心力をどう高めていくかにかかっているといえよう。
(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2016年9月24日放送分の要約です)
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この記事を書いた人
細川珠生政治ジャーナリスト
1991年聖心女子大学卒。米・ペパーダイン大学政治学部留学。1995年「娘のいいぶん~ガンコ親父にうまく育てられる法」で第15回日本文芸大賞女流文学新人賞受賞。「細川珠生のモーニングトーク」(ラジオ日本、毎土7時5分)は現在放送20年目。2004年~2011年まで品川区教育委員。文部科学省、国土交通省、警察庁等の審議会等委員を歴任。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。著書「自治体の挑戦」他多数。日本舞踊岩井流師範。熊本藩主・細川家の末裔。カトリック信者で洗礼名はガラシャ。政治評論家・故・細川隆一郎は父、故・細川隆元は大叔父。