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.国際  投稿日:2014/4/13

[現役女子大生・留学リポート]三木絵未奈の“異国の地で日々、奮闘中!”(7)バックパック中南米〜ボリビア、ラパス編


三木絵未奈(立命館大学・カナダ留学中)

 

カナダ・バンクーバーに留学中の私・三木絵未奈がチャレンジした、女一人・バックパックの中南米旅行。今回は、世界一標高が高い首都として知られるボリビアのラパスについてお伝えします。

ペルーのクスコから夜行バスを利用してラパスまで移動しましたが、ストライキで本来の通行道が封鎖されているなどのトラブル続きで24時間かかり、やっとの思いで標高約3600m、ボリビアの事実上の首都であるラパスに到着しました。

何故「事実上」なのかというと、ボリビアの憲法上の首都はスクレという街だからなんです。首都が2つある国なんてそうないでしょう。非常に興味深い国です。

麻薬大国と称され、麻薬で経済がまわっているとも言われる南米、さらに陸路で国境を超える際の荷物検査で盗難が多いことも旅人の間では有名な話だったので、内心ドキドキしていましたが、荷物検査はなく、パスポートにハンコをもらっただけでした。(ただ、陸路での国境越えは様々で、ボリビアからペルーへ抜ける際の荷物検査は大変厳しいとも聞きました。しっかり調べてから行かれることをお勧めします。)

麻薬大国と称されるというのも、ペルー同様、ボリビアでは、日本では麻薬として扱われているコカインの原料、コカの葉が合法的に栽培され、日常的に人々に使われています。高山病にはコカ茶が効くとも言われているので、私も飲みました。コカ茶はほかにもティーバックの形で店頭や空港でお土産としても売られています。

コカミュージアムがあるほど、一般的にコカが人々に親しまれている一方、それらから麻薬が生成されていることも事実。しかし、そのコカの栽培がボリビアで多くの雇用を生み出し、貧しい人々の所得を引き上げていることもまた事実なのです。

スクリーンショット 2014-04-12 16.08.10 ボリビアの町中にあるコカミュージアム  スクリーンショット 2014-04-12 16.19.14

そのため、ボリビアはコカの葉そのものを麻薬として指定する国連の麻薬条約の改正を求めるなどしてコカインを完全なる麻薬として扱うことに反対しているのだそうです。(参考文献:「麻薬戦争はなぜ勝てないか」黒崎利夫)

また、ラパスを旅中にボリビアの低賃金に反対するタクシードライバー達のデモに出くわしました。このデモで道路は封鎖され、警察も太刀打ちできない様子でしたが、数時間するとドライバーたちはその日の生活費を稼ぐためにまた車を走らせていきました。

生活費を稼がなければならないために、デモで1日中訴え続けることも満足に出来ない、それがラパスの現状なのです。

ラパスでタクシー強盗が度々発生するというのもこの低賃金が関連しているように思いました。私が遭遇したデモに対しては交通規制のみでしたが、時には警察官との衝突もあり、安全面も懸念されます。この様にボリビアではデモやストライキが連日続いており、苦しい生活に対する市民の悲痛な叫びが観光客の私にも伝わってきました。

ラパスでは、民族衣装を着たチョリータスと呼ばれるおばちゃんたちが道端で1日中物を売っている様子を目にします。しかも多くのおばちゃんが売っているのは1日に1つ売れるかどうかというほどのテレビのケーブル類。このおばちゃんたちがどのようにして毎日生活しているのか私には不思議でなりませんでした。

内陸国であるため、貿易業があまり盛んではないボリビア。ボリビアの賃金は中南米で見ても最低クラスだと言われています。このまま低賃金の生活が続けば、市民たちの不安が爆発し、いつ大規模なデモやストライキが起きてもおかしくない状況に陥るでしょう。

コカインの国際的な厳罰化が進む中、コカイン産業が大きな雇用を生み出しているボリビアはこの麻薬問題とどう付き合い、そして先行き不明なコカイン産業以外でどのようにして雇用を生み出し、市民の賃金をあげていくのか。ボリビアはもうこれらの問題から目を背けられない状況に来ています。

次回は中南米バックパック一人旅のレポートもいよいよ最終回です!世界の絶景として話題のウユニ塩湖についてお伝えいたします。

 

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