<大手旅行代理店の不自然な対応>わずか2日で16万円の航空券が24万円になることはあるのか?
Japan In-Depth編集部
先日、アメリカへの出張のため、某最大手旅行代理店で航空券の手配をした。ホームページから日程と目的地を入れると、購入可能な航空券が一覧されることは、ご存知の方も多いはずだ。
そこで、およそ16万円ほどの往復航空券があったので、早速、コールセンターに電話をかけ、購入の意思を告げ、見積書を送ってもらった。まだ、座席はあるらしい。窓口はK氏である。
翌日、金額と内容の確認ができたため、航空券を購入しようとメールを送ったところ、窓口K氏より、以下のような返信がきた。
>本日の空席状況ですと先日ご案内させて頂きました航空券の空席がございません。
>つきましては、本日空席のあるもので代案を出させていただきます。
>添付ファイルご確認のうえ、よろしければご連絡をお願い致します。
金額は上がって「18万6140円」とある。職場での手続きもあるため、あまり悠長にもしていられないという事情もあり、2万円程度なら誤差の範囲と自分を納得させ、購入するためのメールを再度送った。
すると翌日、今度はK氏より、以下のような返信が届けられた。
>本日のご予約ですと、同じ日程で240,640円でのご案内でございます。
>また、空席状況により料金の変動がある場合もございます。
>お知りおきくださいませ。
なんと金額が「24万円」になっているでわないか。しかも、さらに上昇するかもしれない、というニュアンスのことが書いてあり、この金額での購入を煽っているようにも読める。さすがに、この金額では予定の予算を大幅に超過してしまう。
念のためと確認の意味も込めて、同じ旅行代理店のインターネット予約サイトで再び検索をかけてみた。するとどうだろう。当初、私が購入しようとした16万円ほどのチケットがまだ販売されているではないか。もちろん、予約ボタンを押すと、そのまま予約も購入もできたのだ。違いと言えば、「電話をしたか、してないか」ぐらいである。
無事、当初の金額でしかも「同じ旅行代理店」で同じチケットを購入することができたわけだが、その安心感を打ち消すほどに、私に対応した窓口K氏への不信感が募った。業績確保(ノルマ?)のための価格つり上げをされたのではないのか、と。
領収書の発行を依頼する必要もあったため、K氏に対して、価格の不自然な上昇と同じ会社で購入することができたことを苦情を交えて連絡したところ、以下のような返信が送られてきた。
>オンライン予約は、コールセンターで記録管理をしておりませんので、
>内容確認が出来かねます。
>お手数ですが、ご予約いただきましたオンラインのマイページより
>ご要望をメッセージとして、お送りくださいませ。
金額が不自然に上昇した件には何一つ触れず、機械的で事務的な返信だけが返ってきたのだ。もちろん、格安航空券の価格の不安定さに関しては理解をしているつもりだし、素人には分からない旅行業界の価格変動もあるのだろう。そんなことを百も承知だ。
それにしても、窓口K氏のあまりの対応の悪さと誠意のなさに、久しぶりに辟易とさせられた。
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