.社会 投稿日:2014/7/26
[為末大]<コミュニティからの健全な排除とは?>コミュニティの維持が目的になったコミュニティはややこしくなる
為末大(スポーツコメンテーター・(株)R.project取締役)
あらかじめ「とある条件を持った人」はコミュニティから排除する、という事が抵抗にあう事がある。
公的なコミュニティであれば排除は許されないのかもしれないけれど、私的な集まりのようなコミュニティでも人の排除は問題だと言われる。
例えば勝利だけが目的というサッカーチームに、楽しみたいという人が入ろうとする。合わないからという理由で断る。同じ事をやっていても目的や世界観が違う事はよくあって、みんな一つに、なんていうのは滅多に成立しない。「私たち」を意識する時は、大体「あいつら」も存在する。
コミュニティがややこしくなるのは、コミュニティの維持が目的になる時。目的があって、その為にコミュニティがあれば、ミスマッチは自然に解消される。ところが一緒にいる事が目的になってしまえば、合わない人と一緒にいないといけないはめになる。
「なぜ僕と君は意見が違うんだ」と迫る人は、相手に依存している。この依存が僕はとても苦手で、だからかなり強めに人と距離を取る。みんな他人、家族も他人、ただ「ちょっと気が合うなら一緒にいましょうか」というスタンス。
「あれは他人で自分とは関係がない」、「人は一人で生まれてきて、最後は一人で死んでいく」。そういう世界観に一旦立つと、許せる範囲が随分大きくなる。
【あわせて読みたい】
- <大手旅行代理店の不自然な対応>わずか2日で16万円の航空券が24万円になることはあるのか?
- <もう隠しきれない地方議会の実態>議会の実情を一番よく知る議員自身が議会のことを発言しない本当の理由(水野友貴・千葉県我孫子市議会議員 )
- <20年ぶりのニューアルバムで再始動>90年代をもう一度作り始めたポイズン・ガール・フレンドに注目
- <パリで欧州中のゴスロリ女子がオフ会>欧州で盛り上がる「本物のメイド・イン・ジャパン」への憧れ(安倍宏行・ジャーナリスト/Japan In-Depth編集長)
- 「今日はパンツスーツだけど生理なの?」と平気で言える議員たち〜永田町だけではない政治家のモラルハザード(水野友貴・千葉県我孫子市議会議員 )