「英語、歴史・文化、人間力の習得を」昭和ボストンフランク・シュワルツ学長
「細川珠生のモーニングトーク」2018年5月28日放送
細川珠生(政治ジャーナリスト)
Japan In-depth編集部 外園桃子
【まとめ】
・学生が発信力を高め、国際感覚を養う授業形式と教師陣。
・目的は3つ「英語力、歴史・文化、人間力促進」
・各国の学生受け入れが日本人学生にも良い環境づくりに
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昭和ボストンは学校法人昭和女子大学が1988年に設立し、今年で30周年を迎える。豊かな語学力と国際的な教養を備えた世界に通用する人材の育成を目的とし、昭和女子大学の学生を中心に多くの留学生を受け入れている。今回はアメリカ、ボストンから昭和ボストンのフランク・シュワルツ学長を招いて学生への思いや今後の昭和ボストンの展望について政治ジャーナリストの細川珠生氏が話を聞いた。
■ 30周年を迎えた昭和ボストンの特色
学長シュワルツ氏によると、学生は昭和ボストンでの授業を通して大きく成長していくという。その大きな特色が日本の大学と異なる授業形式である。日本の大学の授業は教授から学生への一方的な講義が多く、学生が主体的に発言するディスカッション形式の授業が少ない。
それに対して、昭和ボストンでは学生自身が積極的に発言することが求められる。自身の意見を発信することに加え、人の意見も積極的に聞き入れる姿勢がアメリカの大学における一般的な授業のあり方である。そのような授業を通して、はじめは控えめな学生も徐々に発信力を増していくという。それは授業形式によるものだけでなく、そのような授業の中で生徒の能力を引き出す教師陣の存在も大きい。学生が発言しやすい環境をうまく作っていくことが、より深い学生の学びを手助けしているのだ。
■ 日本の学生に学んで欲しいこと
学長のシュワルツ氏自身も日本留学を経験し、多くを学んだという。その経験と同様に、学長として日本の学生に何を学んで欲しいか細川氏は聞いた。
「学校の目的は3つある」とシュワルツ氏は言う。第一に英語を教えること。第二にアメリカはもちろん、他国の歴史や文化を教えること。最後に学生の人間力を促進することである。特に最後の目的についてシュワルツ氏は熱心に語る。初めて他の学生との共同生活を経験したり、文化の異なる国で生活したりすることは、日本での大学生活で得られるものと大きく異なる。そのような中で「自分で自分をコントロールする能力も身につけられるようにしたい」とシュワルツ氏は話す。
写真)Showa Boston Campus
■ 今後の昭和ボストンの展望
最後に細川氏は「今年で30周年を迎えますが、昭和ボストンは今後どのように発展していきたいですか」と尋ねた。シュワルツ氏は「日本人だけでなく、他の国の学生も歓迎したい」と述べ、多様な国の学生の受け入れに意欲を示した。英語を勉強したい中国や韓国、ベトナムの学生などを幅広く受け入れることは、日本人学生にとっても英語を学ぶ良い環境づくりになる。
日本人が多いとどうしても日本語で会話することが多くなってしまう。せっかくアメリカで学んでいるからこそ、様々な国の学生による英語を通しての新たなコミュニケーション、異文化交流を実現させたいとシュワルツ学長はさまざまな国の学生間の交流が盛んになることに期待を寄せた。
(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2018年7月28日放送の要約です)
「細川珠生のモーニングトーク」
ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分
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細川珠生公式HP http://hosokawatamao.com/
細川珠生ブログ http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/
トップ写真)細川珠生と昭和ボストンフランク・シュワルツ学長
©Japan In-depth編集部
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この記事を書いた人
細川珠生政治ジャーナリスト
1991年聖心女子大学卒。米・ペパーダイン大学政治学部留学。1995年「娘のいいぶん~ガンコ親父にうまく育てられる法」で第15回日本文芸大賞女流文学新人賞受賞。「細川珠生のモーニングトーク」(ラジオ日本、毎土7時5分)は現在放送20年目。2004年~2011年まで品川区教育委員。文部科学省、国土交通省、警察庁等の審議会等委員を歴任。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。著書「自治体の挑戦」他多数。日本舞踊岩井流師範。熊本藩主・細川家の末裔。カトリック信者で洗礼名はガラシャ。政治評論家・故・細川隆一郎は父、故・細川隆元は大叔父。