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.政治  投稿日:2019/4/5

「大阪W選 都構想に再挑戦」足立康史衆議院議員


「細川珠生のモーニングトーク」2019年3月23日放送

細川珠生(政治ジャーナリスト)

Japan In-depth編集部(石田桃子)

【まとめ】

・4月7日、大阪府知事・市長を決める「ダブル選挙」が行われる。

・2015年大阪市民に否決された「大阪都構想の是非」を問い直すことは手続き・内容の両面で妥当。

・前任の大阪府知事・市長が互いにポストを入れ替わって立候補する「クロス選挙」に、問題は全くない。

 

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=45075でお読みください。】

 

4月7日に投開票をひかえる統一地方選挙。大阪では同日、府知事・市長を選ぶ「ダブル選挙」が予定されている。今回のモーニングトークは、日本維新の会所属で国会議員団幹事長代理の足立康史衆議院議員をゲストに招き、今後の大阪について聞いた。

細川氏はまず、「ダブル選挙」実施に際して、大阪維新の会が「大阪都構想について住民に信を問う」と訴えていることを挙げ、その意味を聞いた。足立氏は、「大阪都構想の実現に再挑戦するという公約を実現するため」と答えた。

細川氏は、大阪都構想が2015年の住民投票で市民に否決されたことを指摘し、維新の会がなお都構想を主張する理由を聞いた。足立氏は、「住民投票で負けた後、反対派の主張していた「大阪会議」実現に協力したが、失敗に終わった。今度の選挙で、もう一度維新の会に任せてくれというのは、手続き・内容の両面で妥当」と述べた。

大阪都構想実現の是非を問う住民投票は、2015年5月17日、橋下徹大阪市長の下で行われ、投票率は約7割にのぼった。この数字について足立氏は、「大阪の民主主義の水準を高めた」として「ありがたい」と評価した。

当時、大阪都構想を推進する維新の会に対して、自民党ら反対派は「大阪会議」という大阪府知事・大阪市長・堺市長による会議体の設立を掲げていた。維新の会は住民の意思を尊重し、「大阪会議」設置に協力したが、結果は出なかったという。足立氏はその原因を、「党内の府議会員と市議会員との間に意見の相違があること」と分析した。さらに、「話し合いで解決できる問題ではなく、統治機構改革が必要」と述べて、大阪都構想実現の必要性を強調した。細川氏は、政治の無駄をなくす統治機構改革に賛成の意を示し、「ほかの自治体にも(何らかの形での改革は)必要」と述べた。

来月の「ダブル選挙」は、松井氏が市長選に、吉村氏が府知事選に出馬する状況を指して、「クロス選挙」とも呼ばれる。細川氏は、この状況を「維新の会による大阪政治の私物化」ととらえる声もあると述べて、足立氏の考えを聞いた。

▲写真 ©Japan In-depth編集部

足立氏は、「クロス選挙による弊害は全くない」と述べた。その理由として以下の3点を挙げた。

1.大阪都構想は、知事と市長を一本化する構想である

2.知事から市長、市長から知事に鞍替えすることは、橋下徹氏の前例の通り問題ない。

3.松井氏と吉村氏は、これまで大阪の成長戦略を共に作ってきたため、「二人で一人」である。

さらに、府知事・市長両氏の任期満了を待たず前倒しで選挙を行うことへの疑問に対しては、「選挙にかかるコストを未来永劫節約するため」と説明した。

細川氏は、維新の会の選挙戦略について「表面的に捉えるのではなく、しっかりと意味を考えることが、大阪のみならず全国に住む我々にとって必要」と述べた。

足立氏は最後に、「日本維新の会は『地方政党として生まれた国政政党』という性格を持つ」と述べて他政党との違いを強調した。特に、自民党について「地方創生の主張に反して地域を理解していない、東京育ちの2世、3世議員が多く、中央集権的」と述べて批判した。「地域を理解し、地域に政治をゆだねるという、約60年の自民党政治で実現できなかったことを叶える政党として頑張りたい」と意気込みを語った。

(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2019年3月23日放送の要約です)

 

「細川珠生のモーニングトーク」

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分

ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php

細川珠生公式HP http://hosokawatamao.com/

細川珠生ブログ http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/

トップ写真:©Japan In-depth編集部


この記事を書いた人
細川珠生政治ジャーナリスト

1991年聖心女子大学卒。米・ペパーダイン大学政治学部留学。1995年「娘のいいぶん~ガンコ親父にうまく育てられる法」で第15回日本文芸大賞女流文学新人賞受賞。「細川珠生のモーニングトーク」(ラジオ日本、毎土7時5分)は現在放送20年目。2004年~2011年まで品川区教育委員。文部科学省、国土交通省、警察庁等の審議会等委員を歴任。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。著書「自治体の挑戦」他多数。日本舞踊岩井流師範。熊本藩主・細川家の末裔。カトリック信者で洗礼名はガラシャ。政治評論家・故・細川隆一郎は父、故・細川隆元は大叔父。

細川珠生

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