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.政治  投稿日:2014/9/2

[山田厚俊]【サプライズは小渕優子の幹事長らしい】


山田厚俊(ジャーナリスト)

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先週、こんなウワサが永田町を飛び交った。9月3日に発表される安倍晋三政権の内閣改造・党役員人事を巡ってのことだ。新聞各社はさまざまな情報のなか、9月1日、読売新聞が「『小渕幹事長』実現なるか…青木氏の意向がカギ」と、一歩踏み込んだ記事を掲載した。

 

これまで私は改造人事について、菅義偉官房長官、麻生太郎財務相、岸田文雄外相、甘利明経済再生担当相の4人留任、もしくは甘利氏を除く3人の留任を書いてきた。安倍首相本人から聞いたわけではないので、結果オーライなのだが、落ち着くべき場所に落ち着く結果になりそうだ。

 

というのも、「大幅な改造人事は、地味だが重厚な内閣路線を継承する」というのが、安倍政権の継続安定のカギと見られていたからだ。現在、この国が抱える国内外の難解な舵取りを人気取りだけの人事にしてはダメになることを安倍首相は理解しているということだ。

 

ところが、党役員人事に関しては、留任と思われていた石破茂幹事長が入閣すると言われている。10月には福島県知事選、11月には沖縄県知事選があり、来年春は統一地方選を控えているこの時期、“選挙の要”となる幹事長を交代させる意味が分からなかった。

 

次期総裁選で最大のライバルになる石破氏を入閣させることで、反旗を封じ込める理屈は分かるが、原発、基地を抱える2つの首長選の勝敗は、国政に直結する問題。自民党の連敗危機が囁かれているなか、幹事長の責任は大きいのは言うまでもない。

 

しかし、小渕氏起用のウワサは、なるほどと納得させるものだ。初の女性幹事長誕生で女性起用をアピールできるとともに、初の女性首相候補の一人と見られる小渕氏なら、党のイメージアップにも寄与する。解散・総選挙を迫る野党へのけん制に繋がるとともに、党内の不満分子にも軽々に反旗を翻すなと、予防線を張ったのである。

 

まだ3日にならないと本当のことは分からないが、小渕氏起用のウラには、そんな安倍首相の思惑が見え隠れしている。

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