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.政治  投稿日:2015/2/3

[細川珠生]【岡田民主党は変われるか?】 ~リアリティを持った憲法論議を~


「細川珠生のモーニングトーク」2015年1月24日放送

細川珠生(政治ジャーナリスト)執筆記事 | プロフィール

Japan In-depth 編集部(Aya)

衆議院議員の松原仁氏をゲストに迎え、テロへの対応、そして新代表のもとスタートした新しい民主党の体制について議論した。

まず、イスラム国による邦人人質事件について。今回の事件で、日本はテロの対象にならないという楽観論が覆された。松原氏は「日本もテロの対象になるということを認識し、国際連携による情報交換、日本人一人一人が危機管理を自らできる限り行うということが必要だ。」と述べ、日本人の危機管理意識の甘さに警鐘をならした。

その上で、一部に今回の事件の原因となったと批判の声が出ている日本政府の中東への2億ドル支援について、人道支援だということを予め明確に伝えるべきだったと指摘した。

民主党の新しい体制について、松原氏は代表選で細野豪志氏を支援したことを明かし、その理由について「民主党が生まれ変わるというイメージチェンジが必要だ。」と述べ、それに一番相応しい細野氏を選んだと述べた。

また、松原氏は、「今回一番重要なことは3名の立候補者が半月以上にわたって、代表選挙でお互いに議論を戦わせたこと。」と話し、全国11か所の街頭演説などによってメディアから注目され、野党第一党としての存在感を示す方法について、党内の内向きの議論ではなく、外向きの議論をしたことを評価した。

松原氏は「自民党は強い側からのものの見方がメインで、民主党は強くない側からの歩み寄りをする。」と、2党の考えの基本的な相違について指摘した。たとえば経済政策に関して、強いものが利益を得て、その利益が分配されるという自民党の理論に対して、「一般の側からどのようにして経済を発展させるかという理屈が3人の議論を通して生まれてくれば意味がある。」と代表選の意義を強調した。

松原氏は、「日本の強さは標準化された総中流意識であり、それが今実際は分断されてしまって貧富の差が開いている。」と指摘、これを戻していこうという部分で3名の意見は一致していたが、その具体的な手法が少し異なっていると指摘した。細川氏も「国民の懐状況を考えると、現状の自民党が進める経済政策だけでは満足のできない状況になっている。」と話し、民主党の考えに同意を示した。

松原氏は格差の是正の重要性を説明するため、明治政府が身分制度を崩壊させ、格差を是正したことによって日本が発展し、国際連盟への加盟を果たしたことを例に出し、「格差があると資源のない日本では活力が失われる。」と述べ、今の日本で格差が拡大している現状に懸念を示した。

細川氏が、「岡田新代表になって最大の不満は『憲法の議論はしない』ということ」と述べ、これに対して意見を求めると、松原氏は「一致結束するためにはお互いに議論をすべきだ。」と述べ、拉致問題に携わった立場から、日本以外の国々の友情に頼ってこの国の平和と自衛をするということに対し懐疑的な姿勢を示し、「リアリティをもった憲法にする」と述べ、岡田新体制下でも憲法について活発な議論が行われるべきだとの考えを示した。

最後に細川氏は「新しい民主党のイメージと岡田さんは違うのではないかと言われているが、それはこれからの党運営を見て判断しなければいけないと思う」と述べ、松原氏もそれに同意し、今後の党運営に期待を示した。

(本記事は、ラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」(2015年1月24日放送)の内容を要約して原稿化したものです)

細川珠生のモーニングトーク
ラジオ日本 毎週土曜日午前7時5分~7時20分
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