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.国際  投稿日:2014/5/23

[相川梨絵]<日本なみに首相が交代するバヌアツ>今度の首相はどう?「またすぐ変わるよ。誰がなっても同じ」


相川梨絵(フリーアナウンサー/バヌアツ共和国親善大使)

執筆記事プロフィールBlog

バヌアツの新聞に安倍首相の顔写真が載っているではないですか!?

©Vanuatu Daily Post

©Vanuatu Daily Post

今年7月に安倍首相がニュージランドとパプアニューギニアを訪問する事が決定したという記事でした。

実は、バヌアツにも来るのでは?という噂が在バヌアツ邦人の間では密かに出回っていたのですが、結局来ないようですね。んー、残念。

現在、バヌアツでは、日本のODAによる中央病院の増築や国際埠頭の建設など、ジャパンパワーが大活躍しているので、ぜひバヌアツにも来てもらいたかったです。

さて、首相つながりで、もう1つニュースをお伝えします。5月中旬、バヌアツの首相モアナ・カルカッサスが不信任案を出され、退任しました。

彼の任期は1年1ヶ月でした。バヌアツでは、有名人も市民ととても距離が近く、私もモアナと何度かお話したことがあります。

彼の子供が産まれた時はお見舞いに?首相官邸にお邪魔させてもらいました。

IMG_7955彼は、ご覧のように、外見がかっこいいのです。本人も、「女性の票が多いのだよ」と冗談まじりでおっしゃっていました。

お顔からもわかるように純粋なバヌアツ人ではないので、今までの古いバヌアツの体制を変えてくれるかも、と期待する人も数多くいました。

実際、外交にも強く、新しい空港の建設の誘致や首都以外の離島の道路の舗装、サント島の港の建設などを諸外国と共に進めました。

また、バヌアツの首相としては、初めて、アメリカの大統領との会談を実現させました。モアナ邸には、オバマ大統領と笑顔で並ぶ写真が飾られていました。そんな彼を新聞は、「political coup」すなわち「政治的に大成功した」と褒めたたえました。そんな彼がなぜ、失脚したか。それは、日本同様、政権争いでした。

バヌアツは、日本の様に、しょっちゅう首相が変わります。4年の任期を全うした人は数えるくらいしかいません。そして、今回新たに首相の座についたのは、ジョー・ナツマン元外相です。タンナ島という火山の島出身で、この島からは初めての首相です。

©Vanuatu Daily Post

©Vanuatu Daily Post

バヌアツ人の友人たちに、今度の首相をどう思うか聞いてみました。すると、「どうせ、またすぐ変わるよ。誰がなっても同じだよ。」と。なんとも聞き覚えがあるフレーズ。そう、ここも日本と同じなのです。

タンナ島出身の男性はけんかっ早くて有名。タンナ出身と聞くだけで、人々はちょっと構えてしまうくらいです。そんな島の出身と聞くと、ちょっと不安を覚えますが、しかし先入観は禁物。ナツマン新首相は任期を全うして、バヌアツをどう素晴らしい国にしていくのか?彼の今後をしっかりと見守ろうと思います。

 

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