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政治  投稿日:2017/9/19

「9条改正、丁寧な議論を」自民党政調会長 岸田文雄氏(後編)

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「細川珠生のモーニングトーク」2017年9月16日放送

細川珠生(政治ジャーナリスト)

Japan In-depth 編集部(大川聖)

【まとめ】

・憲法9条改正はスケジュールありきではなく、丁寧な議論をするべき。

・生涯教育の中で、高等教育等、各段階の無償化を進めていく。

・子育て世代の個人消費促進のためには、教育費や社会保障の負担軽減にも取り組む必要がある。

 

憲法9条

まず細川氏は「岸田氏はかつて『9条改正は必要なこととは思わない』と発言したが、現在の国際情勢の中で、9条そのものの議論をしても良いのではないか」と質問した。これに対し岸田氏は「憲法が時代と共にどうあるべきなのか絶えず議論・検討していくのは大事だと思う。何よりも憲法は国民のものである。国民にしっかり理解してもらうためにも自民党として丁寧な議論を行っていきたい。」と答え、憲法9条の改正に慎重な姿勢を示した。

細川氏は「丁寧な議論とはスケジュールありきではないということか。」とし、憲法改正問題は長年議論を積み重ねてきたこともあり、ある程度期限を区切って目標を定める必要があるとの考えを示した。

これに対し岸田氏は、「安倍総理自身も『スケジュールありきではない。党や国会の議論に任せたい』と発言しており、自民党においても丁寧な議論を行うことが、国民の理解につながり、結果として議論を促進する。」と改めて強調した。

 

■教育の無償化

細川氏が「高等教育、あるいはもう少し幅を広げた教育の無償化をも憲法に明記すべきか?」と質問した。

岸田氏は「教育の議論は憲法だけでは解決しない。法律や予算、様々な制度が議論され、それらが組み合わさることによって教育の状態が変わっていくと思う。」と述べ、教育については憲法上の議論だけではなく、それ以外の議論も進めていくことが必要だとの考えを示した。また、「就学前教育(幼児教育、保育)の無償化は重要なので少しずつ進めていきたい。」と述べた。

また岸田氏は、「高等教育、生涯教育を考えた場合、高等教育ができるだけ広く皆に活用されるという観点から、それぞれの段階において無償化の議論を考えていくべきである。」と述べ、生涯教育の考え方も含めて、高等教育やその他教育の無償化について様々な観点で議論することが必要との考えを示した。

 

■アベノミクスにおける個人消費

細川氏は「これからアベノミクスの総仕上げがなされる。日本経済の回復で一番遅れているのが個人消費である。特に子育て世代層(30、40代)の個人消費がなかなか伸びないことについてどう認識しているか」と質問した。

岸田氏は「子育て世代の消費を増やすには、可処分所得(手取りの賃金)が大きくなることが重要である。賃金全体の底上げを引き続き行っていく。」と答えた。

また「メリハリの利いた賃上げが必要。30、40代は色々な出費が予想され、消費に消極的になることが考えられる」と述べ、子育て世代層に対してメリハリの利いた賃上げの必要性を強調した。さらに、「30、40代の世代はひと時代前と比べると、収入自体が下がっている。出費の中で教育費の負担もできるだけ軽くする取り組みも進めていかなければならない。可処分所得を圧迫する社会保障費の負担の軽減も合わせて考える必要がある。」と述べ、教育や社会保障等他の問題も並行して進めていくことが子育て世代の消費の活性化につながるとの考えを示した。

個人消費を喚起するために導入されたプレミアムフライデーや検討されているキッズウィークについて、細川氏は「有効だと考えているか」と質問した。

岸田氏は「色々な評価があると思う。国民のニーズ、期待は特に現代社会においては多岐にわたる。すべてに1つのことで答えるのは難しい。結果として色々な取り組みを行っていかなければならない。プレミアムフライデー、キッズウィークは、それぞれ消費を喚起する観点だけでなく、ライフスタイルや働き方等色々なものに関わるものである。色々な取り組みを進めていくことが大事。」と述べ、価値観や生き方が多様化している現代において、国民の多種多様な期待に応えるために柔軟な方策が必要だとの認識を示した。

一方で、「(取り組みの)一つ一つについても国民の意見、評価を聞き、改めるべきところは改めていくといった態度も大事である。」と述べた。

 

(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2017年9月16日放送の要約です)

「細川珠生のモーニングトーク」

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分

ラジオ日本HP http://www.jorf.co.jp/index.php

細川珠生公式HP http://hosokawatamao.com/

細川珠生ブログ  http://tamao-hosokawa.kireiblog.excite.co.jp/

トップ写真:©Japan In-depth 編集部

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この記事を書いた人
細川珠生政治ジャーナリスト

1991年聖心女子大学卒。米・ペパーダイン大学政治学部留学。1995年「娘のいいぶん~ガンコ親父にうまく育てられる法」で第15回日本文芸大賞女流文学新人賞受賞。「細川珠生のモーニングトーク」(ラジオ日本、毎土7時5分)は現在放送20年目。2004年~2011年まで品川区教育委員。文部科学省、国土交通省、警察庁等の審議会等委員を歴任。星槎大学非常勤講師(現代政治論)。著書「自治体の挑戦」他多数。日本舞踊岩井流師範。熊本藩主・細川家の末裔。カトリック信者で洗礼名はガラシャ。政治評論家・故・細川隆一郎は父、故・細川隆元は大叔父。

細川珠生

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